日暮日記

日々思う事を書いていきます。

シティーハンター感想・空とぶオシリ!

シティーハンター原作版の感想です。少々辛口のところもあるかもしれません。

 

エピソード13・空とぶオシリ!(第62〜67話、JC7〜8巻)

獠は女子高生怪盗・かすみから、盗まれた黒いチューリップの球根入手の協力を請われる。(シティーハンタージャンプより引用)

 

ギャグに振り切った回です。

キャッツアイのセルフパロディみたいなかすみというゲストヒロインも出てきますが、このヒロインとのやり取りより、敵(これがまた不律乱寓というギャグの名前)にどう接近するか、どう潜入するかが描かれますが、それがほんとにギャグ一辺倒です。

かすみとのやり取りは、出会いの場面が一番目立つくらいで、依頼内容を話す場面も、獠がお茶をかすみの服にこぼして着替えさせるあたりから、「あたしよりスタイルがいい」と傷ついた香と「色気で高校生に負けてやんの」というやり取りに食われていますし、乱寓に接近するためにかすみに偽の超能力を発揮させようというあたりは獠の狙撃の腕、潜入してからは獠と香のやりとりがメインになっていて、かすみの影がどうも薄いと思います。

この、かすみの影の薄さがかすみの再登場に繋がったのではないでしょうか。

最後の、かすみの依頼人にチューリップを渡す場面、依頼されたチューリップが開いてしまい、依頼人が作ろうとした黒いチューリップは作れなかったことがわかり、それを依頼人に報告する場面ですが、目が見えないという依頼人に、かすみは「チューリップは黒い」と嘘をつきます。けれども依頼人は目が見えないという嘘をついていたのではないか?  というオチになっていますが、お互いがお互いを思い嘘をつくという、切ないいたわりを見せるいい場面になっています。バッドエンドの落とし方としては良質でいい読後感です。でもハッピーエンドの方がやっぱりいいなー。話のまとめ方って難しいですね。

獠がまだ女子高生好きだった頃の話ですが、香ちゃんがオカンになりかかっているのもこの話から。ジョギングへ行くという獠に「そろそろ女子高生の下校時間だものね!!」とスケベ心に対してツッコミ。そして面白かったのが乱寓邸に潜入した獠が香に「おれを挑発しろ!!  」ともっこりさせろという場面。シティーハンター初期ならではですね。っていうかこの前の話で獠は香にもっこりしないのはわざと、とあったはずですが、これは無意識下で相当自制してるということなんでしょうか。

あと香ちゃんに惚れるキャラクターが出てきますが、これもギャグキャラで香ちゃんに惚れたキャラがいること自体もギャグになってます。なんだか長閑ですね。