シティーハンター感想・アイドルは走る!
シティーハンター原作版の感想です。少々辛口のところもあるかもしれません。
エピソード11・アイドルは走る!(第50〜55話・JC6〜7巻)
アイドル・渚をストーカーから守る仕事についた獠だったが、渚が獠に惚れてしまい⁉︎(シティーハンタージャンプより引用)
初の香ちゃんを交えたラブコメ回です。
この回のラブコメの不思議なところは、獠が串田さん(渚のマネージャー)に手を出そうとする→渚がやきもちを焼く→串田さんが相手にしなくなり渚が本気になる→香ちゃんがやきもちを焼く、というようにヒロインがちょっとずつ変化していくところだと思います。
結局香ちゃんを最終的なヒロインにした方がいいということになったんでしょうか。香ちゃんがやきもちを焼くのが、シティーハンター定番のギャグになるんですが、始めて出たのもこの回です。
さやか回から「ヒロイン=香」の伏線はありましたが、はっきり香ちゃんの獠への気持ちが書かれているのもこの回だと思います。
それにしても北条先生は普通のギャグよりラブコメの方が楽しく描けるんではないでしょうか。獠の相手もマネージャーの串田さんから親衛隊の子までころころ変わってるし。
アイドルとストーカーの問題は今でも変わらないので、普遍的なテーマで読みやすいと思います。アイドル自身が持つ吸引力は、アイドルブームだったこの時代の方が大きかったなと思いますが(結婚して絶頂期で引退とか、山口百恵かな?)。
一度、「香は獠のどこが良かったのか」「獠は香の何が好きなのか」シティーハンターで読んでみたかったように思いますが、こんな感じでなんとなくカップルになっているのも、想像の余地を残していていいかと思います。この話では香ちゃんがやきもちを焼くようになり、ツッコミに回り、世話焼き(なんと獠の火傷を冷やす場面にも立ち会っています)もするようになっているので、香ちゃんのキャラが大体固まったんじゃないかと思います。
あとは、渚がストーカーを撃退するのがいいですね。この回の獠のアクションより、渚のアクションの方がコマが大きいという(笑)。