シティーハンターにはまる

ここ2ヶ月、シティーハンターに夢中になっていた。

もともとリアタイではまっており、途中から単行本を発売日に買い、アニメも全て録画しているくらいのファンだった。

しかし『エンジェル・ハート』が始まり、そのショックも相まって（多分信宏が出るまで読んだ）忘れてしまっており、時々単行本を読み返す程度になってしまった。

きっかけになったのは、今年の2月に上映された『劇場版シティーハンター  新宿プライベートアイズ』だ。

制作されるとはネット広告で知ってはいたが、上映されるのは都会だけだと思っていた。

それが近所の映画館で上映されると知り、友人と2人で観に行った。

（この友人はシティーハンターはほとんど知らず、エンジェルハートはコンプリートしたと後で知った）

気軽な気持ちだった。

映画が始まって、まず度肝を抜かれた。

大好きだったPSY’Sの「angel night」が流れるではないか。

前情報で「GET WILD 」が流れるとは知ってはいたが、それだけではなかったのだ。

それだけではなく、「ゴーゴーヘブン」「running to holizon」とかつて聴きまくった曲が次から次へと出てくる。

そのサービス精神に驚いた。

話の方は、普通のシティーハンターのパターンかなと思って見ていたら、冴羽獠が槇村香のウェディングドレス姿を見た場面の台詞ではっとした。

獠は「いつもと変わんねえ」と言っていた。

これを聞いた瞬間、「えっ、それやるの？！」

という気持ちだった。

「いつもと変わんねえ」と獠が香に言うのは、リアタイ世代の私にとって、獠の不器用な愛情表現にしか聞こえないのだ。

そしてそれを脚本の中に入れているということは、「この話は獠と香の関係についてやりますよー」という合図だと思った。

正直これは嬉しい誤算だった。

リアタイ時、読んでいてどこに感情移入したかって、香と獠の恋愛だったからだ。

その後はもう、お約束（しかしそれが大好きだった）のオンパレードの上に、原作を踏襲した場面まで入っており、満貫全席のようなファンサービスに懐かしさで胸が一杯になってしまった。

おまけにエンドロールだ。

あのエンドロールで感激しないファンが果たしているのだろうか。

時間にして100分弱だと思うが、懐かしさで涙が出そうな気持ちで映画館を出てきた。

そして帰宅してしばらくしてから、手元にあるジャンプコミックスを読み返そうと思い立ったのだ。